ウルドゥー語の文字はアラビア語の28文字が基になっていて、これにペルシア文字4文字と、ヒンディー語系の音を表すために作られた3文字を加えた、合計35文字から成ります.文章は右から左に書きます.
 こんな字を書くことができるだろうかと、初心者は不安になりますが、3週間もすると35文字を読み書きできるようになります。
   



ウルドゥー文字が最も美しい形で見られるのは詩です。詩はウルドゥー文学において最も人気の高いジャンルでもあります。

右の詩は詩人ムハンマド・イクバール Muhammad Iqbal(1938年没)の詩です.一番上の太く大きな文字は詩の題名です。その下の詩は、ウルドゥー詩の中でも最も人気のある「ガザルghazal」という詩形です。ガザルは、一対の詩句(シェールshi'r)が複数連なった形になっています。文字を読めなくても、詩の左側の文字が皆同じであることがおわかりかと思います。これがガザルの押韻です。

インドやパキスタンのみならず、世界中に暮らす南アジア系の人々の多くはインド映画とともにウルドゥー語のガザルを大変好みます。ですから、ウルドゥー語(あるいはヒンディー語)を知る人の多くがいくつかの詩句を諳んじていて、事ある毎に引用するのです。本学の外国人教師によるウルドゥー語の授業や、文学研究の授業ではこのガザルを鑑賞・研究するものもあります。





  では、パキスタンの新聞を見てみましょう.これは
2000年11月20日付のJang紙で、同紙の編集主幹が
大阪外国語大学ウルドゥー語専攻を訪問されたこと
から、本学ウルドゥー語専攻の紹介記事が中心になっ
ています.
 
新聞の一面は以下のようになっています。これらの
記事はすべて、コンピュータでのウルドゥー文字
ソフトが用いられます。





さて、下に掲示したのは、パキスタンでの小学校の教科書です.これは本学ウルドゥー語専攻1年生の教科書にもなり、文法習得後に用います。写真が多く、カラフルなイラストなども載っています。