留学体験談 「フォルケホイスコーレへの留学」 T.M(留学時4年生)
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【留学先学校名】
・Brenderup højskole(2011年3月~2011年6月)
・Engelsholm højskole(2011年8月~2011年12月)
私は2011年3月から2012年2月までちょうど1年間デンマークにいましたが、とにかく親切な方々との出会いに恵まれたデンマーク生活でした。
忙しかったこともあり、出国前に決めて行ったことは、最初の3ヶ月のホイスコーレだけで、ビザもそれまででした。何となくやりたいことと、1年間滞在するということだけは自分の中で決めていましたが、具体的な滞在場所などは全て向こうで決め、その度にビザを延長するという形をとりました。その都度お世話になったのが現地のデンマーク人の方々でした。
1校目はインターナショナルのホイスコーレを選んだため、生徒はデンマーク人よりも外国人のほうが少し多いくらいでしたが、ヨーロッパの様々な国や、中東、アフリカ、グリーンランドなど多くの国籍を持つ同世代の友達ができ、また彼らの文化にも触れることができ刺激的でした。もちろんデンマーク人の生徒、先生方の温かさにも触れることができました。
その後2校目が始まるまでの2ヶ月間は、同じホイスコーレでスタッフとしてお手伝いをして過ごしました。同世代のメキシコ人、ドイツ人、トルコ人、デンマーク人、私の5人で、給与をもらう変わりに、部屋代、光熱費、食事代などをまかなってもらえるという条件のもと、週代わりで行われるホイスコーレのサマーコースのスタッフをするというものでした。コース受講者のためのコンサートを開いたり、ピアノの伴奏をしたり、バーの運営をまかされたり、掃除や食器洗いをしたりと、大変なこともありましたが、楽しく充実した夏休みを過ごしました。
2校目は芸術学校をえらび、吹きガラスを専攻しました。そこでの生徒は9割以上がデンマーク人で、将来も芸術の道に進もうとしている生徒も多く贅沢な時間を過ごしました。これは私が前からずっとやりたかったことで、毎日集中して習うので技術が身に付くのも早く、北欧のガラスの美しさを改めて感じることができた日々でした。他にも、音楽、作曲、アクセサリー、陶芸、絵画など専攻している友人の作品も素晴らしいものが多く、セメスターの最後にはコンサート、展覧会を開き、一般の方々に作品を買っていただいたりもしました。
その後帰国までの2ヶ月間は、自分の研究テーマでもある教育の現場が見たいと思い、人づてで紹介していただいた小学校で研修をさせていただきました。2,3人の先生につき、小学校のクラス(主に3,4年生)に毎日はいらせてもらう形で生徒や先生の様子を観察することができました。その間に、デンマークの高校や、フリースコーレ(私立の小学校)、エフタースコーレ、なども各3日程見せていただくことができ、帰国ギリギリまで充実した日々をおくることができました。
最初にも書きましたが、親切な方々に恵まれ、私が自分の事情を話すと(現在休学中で、大学では教育の研究をしているなど)、私の知り合いはこんな学校で働いているから、親戚に高校生がいるから、幼稚園も見ておいた方が良いわ、などと知らないうちにどんどん輪が広がり、親切な方にまた親切な方を紹介していただいたり・・遠い国から来たたった一人の学生に本当にたくさんの方が親身になってお世話をしてくださいました。彼らには感謝してもしきれませんが、1年間のデンマークでの滞在中に関わった全ての人々との出会いが私の宝物です。