「コペンハーゲンとオーデンセでの生活」          西脇 知里(留学時3年生)

【留学先学校名】
・南デンマーク大学(2018年8月)
・コペンハーゲン大学(2018年9月~2019年6月)


  
           <イースターの食卓>

こんにちは、デンマーク語専攻4回生の西脇です。私は2018年8月から2019年6月までデンマーク政府奨学金を利用して、南デンマーク大学のサマーコースに1か月間参加し、コペンハーゲン大学で約10か月学んでいました。大学では人文学部のNordic Studies and Linguisticsというコースを選択していました。

オーデンセでの生活
 南デンマーク大学では会話や発音練習などの授業が行われました。1クラス30人ほどで、ヨーロッパを中心に様々な国籍の人々とデンマーク語で話すのはとても刺激的でした。またフィールドワークではユラン島にあるコーリングや、フィン島の港町を訪れました。授業自体は午前中に終わったので、午後からは授業の予習復習や、街を散策して現地の人と交流をしていました。
 オーデンセの街には広々とした公園が多く、穏やかな時間が流れていました。カラフルで可愛らしい家々や、街のすぐ近くに自然がある環境であったので、デンマークを堪能するにはとても良い街であると思います。

       
           <オーデンセでの食事風景>


コペンハーゲンでの生活
 コペンハーゲン大学では、前期に言語学やデンマーク文化の授業を、後期は社会やジェンダーの授業を取りました。前期と後期でそれぞれ取れる単位は決められており、大体半期で3つほど授業を取ることができました。デンマーク語で受ける授業もあったので、語学学校に通って知識を補っていました。
 大学生活に関しては、ランゲージパートナーが印象的でした。自分が学びたい言語のネイティブスピーカー同士をマッチングしてくれる制度です。私の場合は、デンマーク語で会話をしてもらったり、授業の予習復習を手作ってもらう代わりに、日本語を教えていました。
授業のない時は、日本語カフェや日本語ボランティアなどの活動に参加していました。日本語カフェは大学の教室で行われており、デンマーク人と日本人が言語や文化を共有できる場です。主に日本語を学ぶデンマークの学生が集まっており、彼らの日本語の上手さに圧倒されました。
 また美術館巡りもしていました。デンマークでは美術館が人々の身近な存在にあり、友達と遊びに行く機会が日本よりも多いように感じました。私の好きな美術館は、市内にあるデザインミュージアムと、少し離れた場所に位置するルイジアナ美術館です。デンマークを訪れる際はぜひ行ってみてください。

 最後に、私が留学をしたきっかけや、留学先で感じたことについて書きたいと思います。
私は誰もが学んだことのないものを学びたいと思って、デンマーク語を選びました。デンマーク語を学ぶにつれて、「実際に使ってみたい」や、「教科書に出てくる行事に触れたい」という思いが高まり、留学を決意しました。実際に留学に行ってみて、結論とても良かったと感じています。デンマーク語が以前よりも話せるようになったことはもちろんです。それよりも、全く異なる文化に飛び込んでみることで、異なる考えに出会い、自分を客観的に理解できるようになったのが、自分にとっては大きな学びだったと思います。楽しいことばかりではありませんでしたが、苦労を乗り越えて異なる文化の人と分かり合える経験は留学でしかできないと思います。どれだけ小さな動機でも、留学をするという決断は正しいと私は思います。この体験記が留学を迷っている人の後押しとなったら幸いです。


  
              <ランゲージパートナー>


  
                <ルイジアナ美術館>