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2005年12月20日
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グワーダルは、バローチスターン州最南部のマクラーン地方の中心都市である。アラビア海に面しており、天然の良港に恵まれ、住民の多くは漁業で生計を立てていた。中東の他地域へのアクセスは決して悪くないが、パキスタンの他地域へのアクセスが非常に困難で、発展するきっかけがなかなかつかめなかった。
現在、グワーダルには、中国の資金協力により一大貿易港が建設されている。また、それと平行して、カラーチーとグワーダルとを結ぶハイウェーの建設も行われ、陸の孤島ではなくなった。今後はパキスタン政府の方針により、リゾートや貿易拠点としての発展が見込まれる。
また西隣の内陸国アフガニスタンにとっても、グワーダル港開発は、自国の貿易環境改善につながり、現在のカラーチー港を利用したいわゆるアフガン中継貿易(Afghan Transit Trade)の規模の一層の拡大が見込まれる。
グワーダルが位置するマクラーン海岸からスィンド州にかけて、「シーディー(Shidi)」と呼ばれる、アフリカに起源を有する人々が住んでいることでも知られている。外見も南アジアの諸民族とは明らかに違っている。多くは13世紀以降、東アフリカ沿岸部から奴隷として連れてこられた人の末裔だが、現在でも出身地域の伝統を守りつつ、豊かな文化を有している。特に舞踊にはその特徴が現れていると言える。
（参考文献）
世界民族事典 （弘文堂。2000年）
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