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教員紹介

北岡 志織 准教授

  • 研究者名(フリガナ) 北岡 志織(キタオカ シオリ)
  • 職 名准教授
  • 専攻語ドイツ語

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

私はドイツ留学中、紛争地から避難し難民としてやってきた人々が「本人」として出演する演劇をみて、大きな衝撃を受けました。それ以来、「現代ドイツ文学・演劇が難民・移民をどのように描いているのか」というテーマについて研究しています。ヨーロッパの中部に位置するドイツ語圏の国々は、昔から人々の移動の中心でした。現在は経済大国として、もっぱら移住の目的地となったこれらの国々ですが、アメリカ大陸などに多くの人々を送り出した歴史もあります。「ドイツ文化」や「ドイツ文学」と呼ばれているものは、移動する人々によってもたらされた様々な文化から絶えず影響を受け、変化・変容してきたものであり、ドイツ語圏の文学や文化を学ぶということは、そのような人々の移動とそれによって生じる文化の交流について学ぶことにも繋がります。また「主流の文化や文学」と「そうでないもの」がいかに線引きされてきたか等、様々な問題についても考える契機になります。

  • 研究分野
    現代ドイツ文学・演劇
  • キーワード
    ドイツ文学・他者表象・演劇・難民・移民
  • 研究テーマ

    専門は現代ドイツ文学・演劇で、マジョリティがマイノリティをいかに描いているのか、という問題に関心があります。より具体的には、現代ドイツ演劇界のメインストリームである公共劇場が、難民や移民をいかに表象しているのか、またその表象をいかに反省し、いかに変化させているのかというテーマに取り組んでいます。またそれと関連して、最近は暴力やカタストロフの表象、「人種」の表象やドキュメンタリー作品にも関心があります。

  • 代表的著作、論文等

    論文 ①「なぜ難民が舞台に立つのか―「表象不可能性」をめぐる議論からの一考察」『言語文化研究』(48)59-76頁 2022年3月
       ②「演劇で難民を「代理」する―イェリネクDie Schutzbefohlenenのテクスト・上演比較による一考察」『ドイツ文学論攷』(60)25-46頁 2019年3月

  • 所属学会、その他の研究活動等
    阪神ドイツ文学会、日本独文学会、日本ドイツ学会
  • 担当授業
    ●学部 ドイツ語圏文化概論(A)/ ドイツ語圏文化演習Ⅲ / ドイツ語Ⅱ / ドイツ語4
    ●研究科目 広域言語文化論Ⅱ
    ●全学共通科目 ドイツ語中級