「ことばの教育・継承・復興」(阪大ふくふくセンター主催シンポジウム)を開催しました
2025.3.31
2025年3月24日(月)、箕面市立文化芸能劇場小ホールにて、シンポジウム「ことばの教育・継承・復興」を開催しました。このシンポジウムは、[大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業]の一環として、大阪大学大学院人文学研究科附属複言語・複文化共存社会研究センター(通称:阪大ふくふくセンター)が主催しました。
阪大ふくふくセンターでは、外国にルーツを持つ子どもたちに関わる支援活動や教育研究活動により、「複言語・複文化の共存」を当たり前と思える社会の構築を目指しています。今回のシンポジウムには、本学の研究者・学生のみならず、地域の研究者や、教育関係者、外国人住民にかかわる団体のスタッフなど、多様な立場の方々約130名にご参加いただき、多文化共生社会の実現における言語の問題について共に考えました。 | ![]() |
当日は、竹村景子センター長の挨拶に始まり、海外の様々な地域で活躍する言語教育分野の専門家3名にご講演をいただきました。
![]() |
|
講演①Pia Arboleda先生(ハワイ大学マノア校人文言語文学部インド太平洋言語文学科教授) 「心と魂―フィリピンの言語と文化を通した多様な学習者のエンパワメント―」 |
![]() |
|
講演②Quyen Di Chuc Bui先生(カリフォルニア大学ロサンゼルス校ベトナム語講師) 「米国カリフォルニア州ベトナム系アメリカ人コミュニティにおける継承語の保存と促進」 |
![]() |
|
講演③簡月真先生(台湾国立東華大学民族言語及びコミュニケーション学科教授兼主任) 「台湾原住民族の言語復興のいま―幼児から成人までが対象に―」 (簡先生は急遽来日できなくなったため、録画収録したものを上映しました。) |
講演後には、簡先生にもオンラインで出演いただき、質疑応答を行いました。講演者の先生方に対して多数の質問が寄せられ、参加者の関心の高さが窺えました。

参加者アンケートでは、「日本に生きるすべての子どもたちの母語を守り尊重していけるようにどのようなことができるのか考えていきたい」「異なる国・地域における言語教育の現状について学ぶ機会をいただいて、文化・伝統の継承など様々な問題を考えることができて良かった」などの声が聞かれ、外国にルーツを持つ子どもたちの問題を身近な問題として捉え、何ができるか考えるきっかけを提供することができました。
![]() |
![]() |
シンポジウム後には、箕面キャンパスにて交流会を開催しました。登壇者の先生方や本学の教職員、学生、教育関係者など34名の方にご参加いただき、言語教育や外国にルーツを持つ子どもたちに関わる諸問題について、情報共有や意見交換を行う場となりました。 |

Quyen Di Chuc Bui先生が、清水政明副センター長によるギターの演奏に合わせて、講演で引用した詩を歌いあげるシーンも見られました。
阪大ふくふくセンターは、今後も多様な文化的・言語的背景を持つ子どもたちが、自分の言語と背景を活用し、ルーツに誇りをもって成長できるように、地域社会、地方自治体、学校の取組に対するサポートを通して、言語間や文化間、人と人との仲介者としての役割を果たし、社会課題の解決を目指す活動を行って参ります。