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第2回大阪大学外国語学部・外国学専攻シンポジウム 及び オクトーバーフェストin阪大船場を開催しました

2024.10.11

2024年10月5日(土)に箕面市立文化芸能劇場大ホールにて、第2回大阪大学外国語学部・外国学専攻シンポジウムを開催しました。(協力:(公財)箕面市国際交流協会、大阪大学日本語日本文化教育センター・同21世紀懐徳堂/後援:箕面市・箕面市教育委員会)

大阪大学箕面キャンパスは、OUGC(大阪大学グローバルキャンパス)として、日本語・日本文化を世界へ発信することと、外国学・地域研究等の成果を介して地域の市民と世界を結ぶことという使命を担っています。このシンポジウムは、市民の方々に学びを提供する機会のひとつとして開催したもので、約900名の方にご参加いただきました。

当日は西尾章治郎総長の開会ビデオメッセージに始まり、続いて筒井佐代外国語学部長がシンポジウムの趣旨説明を行いました。

第1部では、「狭間で待つ、ということ」をテーマに、田邉欧教授(デンマーク語専攻)と篠原学講師(フランス語専攻)が聴き手となって、作家の小川洋子さんとインタビュー形式で語り合うトークが展開されました。終盤には小川さんご本人による著書の朗読も披露され、包み込むような聴きと語りのやり取りに、会場は温かな雰囲気に包まれました。
これに続いて、放送大学大阪学習センター所長で大阪大学名誉教授の金水敏先生から「翻訳は物語を運び、新たな物語を紡ぐ―日本語学から見た村上さんと小川さん―」と題した講演があり、村上春樹と小川洋子の作品の特徴について、ご自身の「役割語」に関する研究を用いた分析を、テンポ良くわかりやすく、時にはユーモアを交えてお話しくださいました。

第2部冒頭では「箕面船場版、メロディアスライブラリー」と題したミニ演奏会を開催。これはプログラムにもなかった演出で、第1部で登壇した金水先生がフルートを持って登場、髙橋健一郎教授(ロシア語専攻)のピアノとともに生演奏をステージ上の小川さんにサプライズプレゼントし、会場を驚かせました。演奏曲は、田邉教授と篠原講師が小川さんの小説からインスピレーションを受け、物語に合うイメージで選んだものでした。小川さんからも大変お喜びいただけ、サプライズは大成功でした。
その後は「ことばで伝わるもの、ことばを越えるもの」と題した鼎談があり、小川さんと金水先生、さらにここまで司会を務めた毎日放送の西靖さんも交えて和やかなトークが繰り広げられました。異なる立場で「ことば」に向き合う3名それぞれの視点が交錯する、興味深い内容となりました。

参加者からは、「言葉との向き合い方のお話を聴けて感動しました」「教養を深めることができた」などの感想をいただくなど、地域の方の学びを深めるきっかけになったことがうかがえました。

また、シンポジウム後には、株式会社箕面ビールのご協力のもと、3階ピロティ、阪大広場、箕面市立船場広場において、オクトーバーフェストin阪大船場を開催し、約850名 が参加しました。
箕面ビールの販売に合わせた地域の飲食店による料理販売もあり、シンポジウム参加者が感想を語り合う機会にもなりました。

イベントの参加者と地域住民・店舗が交流することで、昨年に続き箕面キャンパスが「学問・文化・地域との協働」の場となった一日でした。北大阪急行が延伸し、ますます盛り上がりを見せる船場地域において、箕面キャンパスは交わりの拠点となることが期待されます。

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シンポジウム会場の様子

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筒井佐代外国語学部長によるシンポジウムの趣旨説明

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司会を務めた西靖さん

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第1部 トークの様子

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第1部 小川さんによる著書の朗読

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第1部 金水先生による講演

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第2部 金水先生と髙橋先生によるサプライズ演奏

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第2部 鼎談の様子①

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第2部 鼎談の様子②

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竹村景子外国学専攻長による閉会挨拶

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オクトーバーフェストin阪大船場の様子①

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オクトーバーフェストin阪大船場の様子②