座談会
学生座談会
ビルマ語 3年鎌形翔太さん
(埼玉県出身)
ヒンディー語 3年大野 大さん
(大阪市出身)
アラビア語 3年樺山水平さん
(鹿児島県出身)
ペルシア語 3年舩橋茜音さん
(群馬県出身)
外国語学部の中でも、マイナー言語と言われる言語を専攻している学生4名がそれぞれの思いや学生生活を話しました。進行役は、外国語学部ラグビー部のキャプテンの樺山です。
樺山 ここに集まったみんなは、外国語の中でもマイナーと言われる言語を専攻している人ばかりなんだけど、最初にみんなの、専攻言語を選んだ理由とか、きっかけとか聞かせてくれる?
僕は、湾岸戦争の報道をきっかけにイスラム圏に興味をもったんだよね。漠然と将来は中東で働きたいなって思って。例えばですけど、ジャーナリストとかね。
船橋 私は、高校の時に世界史を勉強していて中東に興味がわいたのね。なぜかあまりメジャーなところには惹かれなくて。イスラム文化にも興味がわいて、ちゃんと知りたくなったので、言語を勉強するのがよいと思ったのがきっかけね。
大野 僕は、中学高校と英語中心に勉強してきたので、漠然と外国語を専攻したいと思ってたんよ。で、何がええかなといろいろ調べているうちに沢木耕太郎の「深夜特急」を読んで、そこに書いてあるインドの話が面白くて、それで、インドええなぁと思ったのがきっかけやね。漠然とインドは熱いと聞いていたのもあるし。
鎌形 僕も中高まで英語を勉強して元々言語が好きやったし、どうせ勉強するならマイナーな言語を勉強したいというのがあったね。
樺山 実際に勉強してみてどう?
大野 インド料理店でシェフと話ができる、とか(笑)・・・
前にあこがれのインドに行ったんやけど、インドは聞いていたとおりのカオスで、そんな中で向こうの人と話ができるというのは、とても面白いことやったね。向こうの人もジャポネ風情がなんでヒンディー語を話せるのだ?と、とても喜んでくれて、知り合った人の家に連れて行かれて、ご飯もらったりお酒飲んだり、挙げ句の果てには泊めてもらったりして、とても楽しかったね。
鎌形 それ、僕もある。ミャンマーに行ったときに自分が勉強している言語が実際に使われていることに感激したね。看板とかに書いてあってうれしかった。日本人がビルマ語を話していると、とても喜んで親切にしてくれて、現地の人と話すのが楽しくて、勉強していて良かったと思った。
樺山 自分の専攻している言語の面白い所ってある?僕が専攻しているアラビア語は、20カ国くらいのそれぞれに方言があって、学校の勉強だけでは基礎をやったに過ぎなくて、使えないので結構大変なんです。でも、アルコールとか、日本語になっている言葉で元がアラビア語っていうのが結構あって面白いなって思った。
大野 ヒンディー語もあるよ、それ。ヒンディー語はヨーロッパの言葉とルーツが同じと言うこともあって、フルーツポンチとかデシリットルなんかも元はヒンディー語で、あと奈落という言葉もヒンディー語に漢字を当てはめた言葉やね。
それと「分かった」という意味の言葉は「アチャー」っていうので、向こうの人と話していたら何か言うとアチャー、アチャーっていう(笑)
船橋 ペルシア語は、中東のフランス語って言われるんです。発音が美しいので。それと言葉ということではないんだけど、イスラム圏の魅力というか、信仰心が強くて寛容な思想なんです。ニュースなどでの報道とイメージが違っていて、とてもいいなぁって思います。私も将来は中東で働きたいって漠然と思っています。
樺山 ちょっと誤解されているところあるよね、イスラムは。寛容の宗教と言われているのにコーランとか、過激な印象に誤解されがち。本来はもてなしの精神だもんね。
鎌形 英語とかロシア語とかメジャーな言語は、学べる場所がたくさんあるでしょう。でも、珍しい言語はここの外国語学部でしか学べない。それっていいなぁと思うよね。
大野 日本でマイナー言語を学ぶ同世代の学生は、圧倒的に少なくて、それが僕たちであり、国費で学べているのは幸せでもあり快感でもあるね。 でも、専攻言語の授業も多いから、それなりにがっつり勉強しないとやっていけないとことはありますね。
鎌形 海外からの留学生も多いよね。
樺山 そうだよね。じゃあ、外国語学部の魅力ってどんなところかな?
鎌形 海外からの留学生が多いから、いろいろな国の友達ができるのは面白いよね。挨拶ぐらいは、どの言語でもできるよね。
大野 逆に日本からの留学の意識も高くて、留学する人も多いから先輩からの情報も多いし、気持ち的にも留学の障壁が低いよね。
船橋女子寮は、キレイだし学校にも近いです。(笑)
樺山 そうなの?いいなぁ。男子寮はちょっと・・・・なんとかしてもらいたいところです(笑)でも、海外の映画が見放題(外国学図書館のAVライブラリーで)なので、映画好きにはいい(笑)
大野 やはり、ネイティブの先生がいて専攻言語で授業をされるので、会話が実践できるのがええと思います。マイナー言語はここでしか勉強できないし、人と違うことをやっている快感がありますよ、僕は。
船橋 大学の夏祭りに専攻言語ごとに、その国の名物などのお店を出すのも楽しいです。
樺山 先生や先輩に面白い人がいるよね。
大野 スワヒリ語の先輩で、8ヶ月間アフリカを放浪して、かなり遅がけから就活を始めたのに、有名企業の2,000人分の4人の難関を突破したすごい人がいる。
鎌形 東京外国語大学と一緒に語劇というのをやっていて、過去にはこの劇団で、インドやパキスタンの16都市を講演したこともある伝統ある活動です。
大野 インドに絃楽器でシタールというひょうたんの実を乾燥させて竿をつけた弦楽器があって、調弦をマスターするだけで1年くらいかかると言われるくらいとても難しい楽器なんやけど、それを演奏できる教授がいる。
鎌形 教授は、とにかく変な人ばかりなので(笑)話を聞いているだけでも面白いです。
樺山 みんなはさ、入学するときに進路とか考えてた?または、今、決めてる?
大野 僕は、さっきも言ったように漠然と外国語の大学に行きたいと思ってただけやねえ。なんにも考えとらんかった。
船橋 私も何をしたいってまだないんです。漠然とイスラム圏で働きたいと言うだけ。
大野 でもこれを見ているのは、高校生で、高校生の頃から就活を心配する必要はないんじゃないかな。ここに来てから、いろいろなことを見聞きして定まってくるものだと思うので。
樺山 それじゃ、最後に、外国語学部に学ぶ魅力について、ひと言ずつない?
大野 やっぱり、人と違うことをやっているのは快感。
鎌形 海外に行って「若いときには海外へでろ」という意味が分かったことと、日本人は、西欧崇拝主義なところがあるけど、世界はそうではないんだという事が分かって、視野が広がったのがとっても良かったです。
船橋 英語をしっかりやれば受かるので、人から言われるからではなくて、自分で好きな言語を選んで、学びに来て欲しいですね。
鎌形 我々ラグビー部は、週五で楽しくやっています。就活にも有利ですと宣伝しておきます(笑)
樺山 それじゃ、みんな勉強に部活に頑張りましょう(^^)じゃ、これで座談会をおわります。
大野 アチャー(笑)
一同 (笑)