ハンガリー語専攻
専攻について
本学は日本でハンガリー語を主専攻として学ぶことができる唯一の大学です。ハンガリー語は本学外国語学部の中で一番若い専攻語です。
ハンガリー語は日本ではあまりなじみがなく、不思議な言語と思われることも多いようです。その理由は、ハンガリーはヨーロッパにあるけれど、言語的には周囲の国々とまるで違っているからです。ハンガリー語は、インド・ヨーロッパ語族ではなく、ウラル語族という言語グループに属し、フィンランド語やエストニア語が遠い仲間です。文字こそラテン文字を使用しますが、単語や文法を学んでみると、その独特さに驚かされ、新鮮な魅力を感じることと思います。
社会主義国であったハンガリーは、1989年の体制転換の後、2004年にはEUに加盟しました。それに伴い、日本との政治的・経済的関係も発展してきました。本学でハンガリーの言語文化を学んだ学生が、日本とハンガリー双方のよき理解者となって、さらに交流を発展させていってほしいと願っています。
教育・カリキュラム
最初の2年間は言語の習得が中心となり、文法・講読の授業やネイティブ講師による会話の授業などを通して、集中的にハンガリー語を学びます。また、ハンガリー地域の歴史や文化に関する入門の講義もあります。3年生からは、身につけたハンガリー語を活かして、ハンガリー語を話す地域や文化圏について言語学や文学、歴史、社会経済などのさまざまな分野からアプローチしていきます。ハンガリーだけでなく、中東欧文化圏やヨーロッパ地域にたいする理解を深めます。4年生では、自分の知的関心に沿って卒業論文のテーマを設定し、ゼミでの発表や指導教員との相談を重ねながら取り組んでいきます。
ハンガリー政府が奨学金を積極的に提供しているため、毎年多くの学生が、長期留学や短期サマースクールに参加しています。
学生生活
ハンガリー語専攻の学生たちは、学部で一番先輩と後輩の仲がよいのが自慢です。小さい専攻なので、まるで村の分校か大家族のように4年間を過ごします。ハンガリー語共同研究室では、学年を超えて学生が集まり、昼食をとったり授業の予習をしながら、にぎやかに情報交換を行っています。秋の語劇際では、専攻発足後、一回も欠かすことなくハンガリー語劇を演じてきました。ハンガリーへ留学する人も多く、夏だけの短期留学と一年の長期留学の両方を経験する人も多くいます。
卒業後の進路
さまざまな職種の企業だけでなく、公務員や英語などの教員の道に進む人、大学院に進学してさらに学びを深める人もいます。また近年ハンガリーで増え続ける日本企業(おもに製造業)に就職し、ハンガリーで活躍する先輩も何人もいます。